泌尿器科の露出度は?

「泌尿器科へいくと下は全部脱がされて、はずかしいと思っていた」「意外と露出度が低いので驚いた」これらは当院のスタッフの声です。20年ちょっと前に私がならったところでは、泌尿器科へ来院されて泌尿器の病気を見逃しては申し訳ないし、恥である。だから尿管結石できた若者でも、ペニスや陰のうもしっかり見て、真性包茎や陰のう水腫がないかどうかも確認して、おしりから指をいれて前立腺も診察するようにと教わりました。(皮膚科の実習でも手や顔の発疹をみても全身みるようにと教わりましたが)ある意味、これは正しいことかもしれないと思います。しかし自分でも受けたい医療を提供するという当院の理念に基づけば万が一の病気をみのがさないために恥ずかしい思いをさせるとすれば、その旨説明し同意が得られた方のみ調べるのが正しいと思います。
前立腺肥大症や前立腺がんが疑われるかたの前立腺の触診もエコー、PSAの測定を優先し必要性が高いと判断された方のみ勧めたいと思います。
女性の膀胱炎についてもそうですが、「泌尿器科にいくとはずかしいので婦人科か内科にいく」という話も聞いたことがあります。厳密に感染の原因を調べるために管を尿道に差し込んでおしっこを調べる方法もありますが、普通は(よほど治りにくい場合を除いて)下腹部(おへその下から恥骨の上、下着は脱がせません)を触診し、超音波で残尿や腫瘍、結石の有無をみて、検尿とあわせて薬を考えます。平均的な露出度はかなり低いのです。痛い、つらい、はずかしいは(ないわけではありませんが)どうしても必要なときだけ、十分な説明の上で納得してもらってからと思っています。

泌尿器科ってどんな病気をみるの?

 泌尿器科は腎、尿管、膀胱などの尿の通り道と精巣(睾丸)や前立腺などの男性生殖器を扱う外科系の診療科なのですが、こんな説明ではなかなかわかりにくいと思います。
 たとえ話でいうと(私は診察中にもたとえ話で説明することも多いのですが)人間の体を家にたとえた場合の下水工のような存在でしょうか。生きていくためにはさまざまな老廃物が体の中に生じ、尿として排泄されるわけですが、そのしくみが不調となると不都合が起こります。これを解決するための専門家がわれわれ泌尿器科医です。
 泌尿器科には五大疾患と呼ばれる代表的な疾患群(病気の種類)がありこれをみるとどんな病気をみているかわかりやすいのではないかと思います。
1)尿路性器がん(膀胱がん、前立腺がん、腎がんなどのがん)
2)尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎などの感染症)
3)尿路結石症(尿管結石など)
4)排尿障害(前立腺肥大症、神経因性膀胱などのおしっこがでにくい、ちかい、まにあわないなどの不調を来たす疾患)
5)男性不妊症(子どもがほしくてなかなか授からない場合に男性側の要因を調べます)

もちろんこの他にも多種多様な疾患を治療しておりますし、尿の検査で腎の障害や糖尿病、痛風がみつかることもしばしばあります。